所有ゲーム紹介-52:メルカトル

22:36:01
メルカトルのプレイ風景

メルカトル:箱
プレイ人数:
1~4人
プレイ時間:
1時間位
ゲーム概要:
ヨーロッパ各地を巡り商品を入手、契約カードに描かれた地域に商品を配達することでより価値の高い契約カードを獲得します。
最終的に所持している契約カードの価値と、建物カードのボーナス点の合計がより多いプレイヤーが勝利。どの順番で商品を獲得し配達するか!? アクション選択が悩ましいピック&デリバリーというシステムのゲームです。

アグリコラ」、「ル・アーブル」、「洛陽の門にて」の収穫3部作や、「ボーナンザ」などのカードゲームで知られるウヴェ・ローゼンベルクの"昨年(2011年)"の新作です。
日本語版が出るのをずっと待っておりましたが、待ちきれずにドイツ語版を購入しておりました。既に購入から半年ほど経っておりますが、先日久しぶりに相方と勝負したので、その結果を交えてサクっとご紹介します。

なお、使用しているカード類は日本語化済み。ゲームボードは縮小化も行なっております。オリジナルのコンポーネントとは若干異なりますのでご注意ください。


舞台はヨーロッパの12の地域

メルカトルのゲームボード(縮小・日本語化してます)

こちらが舞台となるヨーロッパの国々が描かれたゲームボード。スタート時の状態です。
イングランド、オランダ、スペイン、フランス、スウェーデン、ハンブルグ、ロシア、ダンツィヒの主要8地域が紐で結ばれ、その周りにはデンマーク、ニューファンドランド、イタリア、ボヘミアの4小地域が描かれています。
周りに並ぶ箱は商品マーカーのストックボックス。ゲームボードにハマるように作られていてなかなか便利です。



各地を移動して商品を獲得、契約を達成します

メルカトルトークンを移動して商品を獲得

手番ではそれぞれいずれかの地域に白いメルカトルトークンを移動し、そこに置いてある商品マーカーを獲得。周りの国(紐で結ばれている国)の商品を1つずつ追加補充します。
ロシアに移動し桃色の商品を獲得、スウェーデン(黒)とダンツィヒ(黄)の商品を補充といった具合です。



各プレイヤーに配られる事務所ボード

獲得した商品はプレイヤーごとに配られるこちらの事務所ボードに置いて管理します。
商品マーカーは8色ありますが、それぞれ対応する商品が2種類ずつなので全16種類。複数獲得した場合、2種類ある商品のそれぞれに少なくとも1つ以上分けて置かなければなりません。


事務所ボード下に並ぶのが所有している契約カード。ゲーム開始時に2~4レベルの契約カードが各1枚ずつ配られます。(写真は既に3レベルの契約カードを追加で獲得済み)
この契約カードに描かれた商品を集め、その国に届ければ契約達成。

契約達成!

例えば、こんな感じ。フランスに移動して2枚の契約を達成!
このように、同じ地域の契約カードを集めて、一度に届けると効率よく契約を達成することができます。



契約を達成したら場から新たな契約カードを取ります

契約を達成したら、レベル別に並べられた場の契約カード(写真上段)の山の上から、達成したレベルよりも1つ高いレベルの契約カードを1枚獲得します。(達成した契約カードはそのまま残ります)



ただし、ゲーム中所持できる契約カードは最大5枚なので、それより増えてしまった契約カードは次の手番の開始時に売却しなければなりません。

どれを売却しようかな?

最終的に所持している契約カードレベルの合計が得点になるので、低いレベルのものから売却していくのが定石でしょうか。

さて、どの契約カードを売却しようかな…?



なお、売却したお金で、特定の国で追加で商品が貰えるボーナスカードや、さまざまな条件でゲーム終了時にボーナスとなる建物カードを購入することもできます。

建物カード「アルスターハウス」

何回か契約を達成するとお金が貯まってきますが、お金は15金までしか所持できないので、今回は場に並んだ建物カードの中からこんなの買ってみました。

ゲーム終了時、事務所ボードの貯蔵庫(A~D列)に置かれている商品種類1つにつき、1勝利点がボーナスとなる「アルスターハウス」。



時間カウンターを取りながらゲームを進めます

時間チャートから時間カウンターを取ります

順番に手番を繰り返しメルカトルトークンが移動される度に、時間チャートから指定された数の時間カウンターを取りながらゲームは進行します。(場所によっては逆に支払わなければならない国もあります)

また、写真のようにボードの右端の時間カウンターが取られる度に、各プレイヤーは裏に書かれたアルファベット列の貯蔵庫・倉庫の任意の商品を1つ(場合によっては2つ)捨てなければなりません。


泣く泣く魚油を捨てることに

泣く泣く「魚油」を捨てることに…
場合によっては配達計画が台無し、といったことも。


取った時間カウンターは他のプレイヤーに支払うことで、そのプレイヤーの移動に「同行」して、移動先の地域での契約を達成したり、ボーナスカードでの商品を獲得することもできます。

時間チャートから時間カウンターが全て取られるまでの間に、商品の収集、契約の達成を繰り返し、より価値の高い契約カードを獲得するのがゲームの目的です。


相方との対戦結果は…

ゲームも大詰め!

そうこうしているうちにゲームも大詰め。
時間カウンターが残り1個になりましたよ。


ハンブルグの契約達成を目指しました!

上の写真、イングランド(灰色)の商品「織物」を取り、既に収集済みの「魚油」(紫)と一緒にハンブルグに届けて契約を達成し、レベル10の契約カードを獲得してゲーム終了~!

と、なるはずが…


取られちゃった!

相方に先に取られてしまいました~!
なんてことを~!!



私の事務所ボード(45点)

終わってみると私は、

契約:35点+建物:10点=45点

最後にレベル10の契約獲得を目指して動いていたため、途中購入した建物カードも上手く利用できませんでした。


相方の事務所ボード(52点)

一方相方はというと、

契約:40点+建物:12点=52点!
(5枚を超えた契約カードの得点は半分になります)

私も狙っていた、12勝利点になる建物カード「教会」を先に買われたのが痛かったなぁ。
惨敗です。無念…



しなちくの評価:★★★★☆

商品コマのストックボックスは素晴らしいアイデアですね! ル・アーブルもこれだったら良かったのに。商品の補充がとっても楽です。

一方、全体のアートワークは綺麗ですが少々地味なように思います。
地図はちゃんと地図の形をしていて、建物カードはル・アーブルなどのように建物の絵が書いてある方が個人的には好みですね。ま、この辺は人それぞれでしょうか。

取り扱うお店も少なく巷でもあまり見かけませんし、日本語版が発売されないどころか、ホビージャパンのブログでは昨日発売されたばかりの今年の新作「祈り、働け」が大作4作目に挙げられ、飛ばされちゃってたりと、あまり人気が無いのかもしれませんが結構面白いですよ。

契約達成して獲得した新たな契約カードを続けて達成するコンボが決まると気持ちいいです! なかなかそう上手くは行きませんけど。

上の紹介では割愛しましたが、いずれかのプレイヤーがレベル10の契約を達成し、レベル14の契約カード「ヴェストファーレン条約」を獲得してもゲーム終了となるのですが、かなり上手に契約を達成し続けないと時間切れとなりそこまで届かないように調整されているようです。(私はソロプレイで一度達成しただけ)

その限られた時間の中、いかに効率良く商品を集め契約を達成するか。
他プレイヤーへの「同行」などのルールも相まって、リソースマネージメントがとっても悩ましいです。でもその割にプレイ時間も2人プレイ時で1時間ほどと、もう少しやりたい! というところで終了する所が絶妙です。

メルカトルのプレイ風景(日本語化前)

次に取る契約カードは完全ランダムなので、表向きにするカードを1枚から2~3枚に増やすと、次にどの契約を取るかなどの戦略も加わってさらに面白くなりそうな気がします。
表向きのカードか、裏向きの山の一番上かを選択できるようにしても良いかもしれませんね。

上級ルールや拡張ルールがいくつか付属しているので、色々試してみたい良ゲームです!


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コメント

Re: 所有ゲーム紹介-52:メルカトル
メルカトルは発売前から和訳読み込んで楽しみにしてたのですが
日本語版の情報に踊らされて完全に購入タイミングを逸しました…

確かにパッと見は地味ですがボックスやカードのデザインなんかは
かなり好きな部類なので機会があれば遊んでみたいゲームです♪

それにしても相変わらず日本語化のクオリティー素晴らしいですね!

タカ[2012/02/14 16:14:18]
Re: Re: 所有ゲーム紹介-52:メルカトル
> タカさん
BGGにも「ホビージャパン」と書いてありましたからね。
私も楽しみにしていたのですが、待ちきれませんでしたw

頑張って日本語化したものの、その後発売された「トロワ」や「ナビゲーター」などの話題作の影に隠れてしまい、プレイ機会を失っておりましたが、久しぶりに遊んだら思っていたより楽しかったですよ!
「あれ、これこんなに面白かったっけ!?」って。

食料供給も必要なくひたすら最善手を考えることになるので、前作と比べると、あっさりとしているかもしれませんが、久しぶりに遊んだらそのプレイ感が新鮮で面白かったです。

今回プレイして思ったのですが、このメルカトルは、ローゼンベルクがアグリコラやル・アーブルで作られた自分のイメージを払拭するための意欲作だったのではないでしょうか?
上級ルールや拡張ルールが付いている所を見ると、もしかしたら本当の「完成形」ではないのかもしれませんよ。
と、これは私の考え過ぎかなぁ?w
しなちく[2012/02/14 21:49:12]

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